「コンピュータは七冠の夢を見るか?」人間とコンピュータの協力

将棋世界 2011年 02月号 [雑誌]


月刊将棋世界2月号の連載「コンピュータは七冠の夢を見るか?」第13回は、将棋以外のゲーム、バックギャモンと囲碁について、コンピュータのプレイぶりや進化のしかたを論じ、将棋と比較しています。コンピュータのプレイがすでに人間のトップエキスパートを凌駕したといわれるバックギャモンでは、それまでの人間の常識では考えられなかった手筋をコンピュータが披露して結果を残したことがトッププレーヤー自身の口から語られ、将棋でもやがてコンピュータの強さから学ぶことによって人間の方が進歩できる、という未来を示唆しています。一方のコンピュータ囲碁は現在アマチュア四段くらいとのことで、コンピュータ将棋に比べるとまだまだ、という段階ですが、にもかかわらず「冷静な判断力が強み」であり「筋がよい」との評価がコンピュータ囲碁の研究者の口から語られ、初心者が強くなるためのパートナーとしても好適、というお墨付きを得ています。

普段の連載記事以上に広い分野をカバーした話ですが、さまざまなアイデアをあえて将棋雑誌で語るのがこの連載のいいところ。「未来への展望」と冒頭に紹介されていますが、将棋のネット中継でもTwitterボットの主張する指し手がたびたび話題になりますし、「人間とコンピュータの協力関係」は現代においてすでに始まっている、と見てもよいのではないでしょうか。このほかコンピュータバックギャモンやコンピュータ囲碁のアルゴリズムなど、将棋との違いについても興味深く紹介されています。

バックギャモンについてはなじみのない方も多いかもしれませんが、記事中に競技が紹介されています。また、もちろんネットを検索すれば多くの情報が得られます。

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