ご報告がかなり遅れてしまいましたが、11月13日(金)~15(日)にゲームプログラミングワークショップ(GPW)2009が開催されました。今年のGPW杯のコンピュータ将棋部門は、リーグ表のとおりBonanza楽観(的)合議が9戦全勝で優勝しました。おめでとうございます。その他、GPW杯5五将棋部門の結果も発表されています。
Bonanza楽観(的)合議のリンクは便宜上、文殊と同じになっていますが、楽観的合議については新着情報としてこちらのPDFファイルで技術的な内容を見ることができます。前回の記事では触れませんでしたが、エキシビション対局に登場した文殊も実は楽観的アルゴリズムを搭載した同じものでした。単純に評価値の良いものを信じるなんて単なる勝手読みでは…と思ってしまいますが、これによって6割勝てるようになった、という実力を対コンピュータでも、そして2チームの参加があった人間相手でも証明しました。
7勝2敗の2位グループには、GPS将棋、大槻将棋に加え、篠田正人さんが入り、「コンピュータに将棋の厳しさを示した」として表彰されました。篠田さんは奈良女子大理学部准教授にしてアマチュア将棋の全国大会で複数回の優勝をおさめているアマ強豪ですが、25分切れ負けという人間にとって過酷な条件、しかもかなりの夜更かし状態(これは運営の不手際が主な原因です。申し訳ありません)でこの成績は驚異的。特に、エキシビション対局にて稲葉聡さんに勝利したGPS将棋に勝った将棋は圧巻で、近日中に公開予定の棋譜を是非ご覧ください。