月刊将棋世界の連載「コンピュータは七冠の夢を見るか?」の第4回は、探索をテーマとして4月号に掲載されました。実際の局面を例題にして、将棋を指す人がイメージしやすいように説明されているのはこれまでと同じ。コンピュータがどのように探索を実行するか、枝刈りの工夫や課題は、といった話題を採り上げています。
コンピュータ将棋が七冠の夢を見ている現代では忘れてしまいそうな、指し手を絞ることの難しさや、水平線効果が主題になっており、このあたりはコンピュータ将棋開発者ならおなじみの課題、といったところでしょうか。ところで、「パスによる枝刈り」はアルファベータ枝刈りのアルゴリズムが前提なのですが、今回の6ページにはその部分は含まれませんでした。このあたりは次回以降のお楽しみかもしれません。
コラムでは、マルチコアの技術が紹介されています。有名な「√N仮説」で並列探索の難しさが説明されていますが、最近はもっと効率を上げている、という声もあり、ここは議論を呼びそうです。