プロ棋士とコンピュータ将棋の団体戦、第2回電王戦が、いよいよ今週末、開幕します。
ここまで数々の関連イベントも行われ、注目は高まっています。先日お伝えした「勝てたら100万円!ニコニコ本社で誰でもトライアルマッチ」が前哨戦として行われたほか、こちらで紹介されている特別番組もniconicoで放送されました。本日も、人気将棋マンガの3月のライオン
とのコラボ番組が放送予定です。このほか、人類vsコンピュータ映画特集も電王戦特集として多数の番組がラインナップされ、これからも放送が予定されています。日本を代表する動画配信サイトであるniconicoにとっても史上空前のイベントといって差し支えないでしょう。
コンピュータ将棋から見ると、プロ棋士との公式対戦は第1回電王戦以来1年2ヶ月ぶりですが、現役正棋士との公式戦は2007年の渡辺明竜王vsボナンザ以来6年ぶりです。この対局は戦前の期待以上の熱戦が繰り広げられた末にボナンザの惜敗、という結果でした。今回、6年の月日を経て当時とは比べ物にならないほど強くなっているコンピュータ将棋が今回は有利ではないか、という下馬評が優勢のようです。しかし、トライアルマッチでは100万円を獲得した挑戦者が3人誕生したほか、アンチコンピュータ戦略を実行して100万円にあと一歩まで近づいた挑戦者が多数現れており、これを見ると、周到な対策があればプロ棋士も充分戦えるのでは、と好勝負を予感させます。トライアルマッチは持時間が15分しかない中での対局(切れたら秒読み)でしたが、第2回電王戦では4時間の持時間(分単位未満切り捨て)があり、トライアルマッチで挑戦者がチャンスを逃したような局面でもじっくり考えられる分、人間側の勝機が高まるものと思われます。
注目のマッチアップを以下に再掲します。第1局は明後日、3月23日(土)です。ニコファーレにて豪華解説陣による大盤解説会も行われます。第1回電王戦のときよりはるかに広い会場での解説ですので、お誘い合わせの上出かけてみられてはいかがでしょうか。
第一局(2013年3月23日): ▲阿部光瑠四段 – △習甦
第二局(同3月30日): ▲ponanza – △佐藤慎一四段