将棋電王トーナメント終了、世界コンピュータ将棋選手権に「ドワンゴ賞」創設へ

8月27日(月)、株式会社ドワンゴより、将棋電王トーナメントが昨年の第5回を最後として打ち切りとなること、および、第29回世界コンピュータ将棋選手権に「ドワンゴ賞」として上位3チームへの賞金が授与されることが発表されました。同日、コンピュータ将棋協会(以下、当協会)も、第29回世界コンピュータ将棋選手権にて20年ぶりに賞金が提供されることを発表いたしました

当協会といたしましては、例年の世界コンピュータ将棋選手権と同様、第29回選手権も年末の募集要項発表、年明けの参加者募集、5月の開催、という進行を早める予定はありませんが、賞金につきましてはご提供をお受けすることを理事会にて決定し、今回、株式会社ドワンゴとの同日発表のはこびとなりました。

2013年の第1回から2017年の第5回までをもって幕を閉じることとなった将棋電王トーナメントは、史上最高の賞金総額、無償提供される統一ハードウェア同士の対戦という特長を備え、多数の開発者の参加を呼び込んでコンピュータ将棋の技術革新を支えてこられました。うち第5回を除く4回の大会は電王戦の予選を兼ねており、予選を勝ち抜きプロ棋士との対戦を果たしたコンピュータ将棋は数々のドラマを演じ社会的にも大きな注目を集めました。それらは近年において急速な進歩を遂げる人工知能技術のひとつの姿を示すものでもありました。終了の発表を惜しむ声がコンピュータ将棋開発者のみならず多くの方々から集まったのは、当然といえるでしょう。

しかしながら、株式会社ドワンゴのコンピュータ将棋へのご貢献は、第29回世界コンピュータ将棋選手権における「ドワンゴ賞」という形に変わって来年も継続していただけるはこびとなりました。皆様におかれましては、今後ともコンピュータ将棋へのご注目のほど、よろしくお願い申し上げます。

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