電竜戦TSECは昨日26日(土)から本日27日(日)にかけて予選リーグ(勝敗表、リーグ表)の先後2局x15回戦、1チームあたり30対局が開催され、BURNING BRIDGESが22.4勝で1位となりました。2位は21.8勝のどうたぬき 極が入りました。この2チームが予選を通過し、12月30日(水)20時からのファイナルに進出しました。ファイナルは24時間を費やし54回戦108対局がこの2チームで戦われます。
[左右鏡] 第1回電竜戦TSEC 予選 15回裏☗BURNING BRIDGES-☖dlshogi 178手目 投了
最終戦に勝つことができ BURNING BRIDGES は
2020.12/30~31 ファイナルステージ 108番勝負に進むことができました。https://t.co/A5fQJ9mETB #将棋 #電竜戦 @DenryuSenより
— frenzy (@black_earth4) December 27, 2020
第1回世界将棋AI 電竜戦TSEC予選において、『どうたぬき 極』は2位を獲得し、12月30日20:00より開催される第1回世界将棋AI電竜戦TSECファイナルへと駒を進めました。良い棋譜が残せるよう、最終調整に励みたいと思います。
— nodchip@tanuki- (@nodchip) December 27, 2020
3位以下のチームはB級ウルトラリーグに回り、54回戦を超えない範囲で総当たりリーグ戦を繰り返すことになっています。
指定局面からの対局を繰り返す電竜戦TSECでは当然ながら対局の内容が指定局面の選ばれ方に大きく左右されます。1回戦は当ブログでも紹介した映画AWAKEの題材にもなったあの局面が選ばれ、先手の狙い通りに後手が角を打った対局もありました。ただ、後手が角を打たなかった対局が大多数で、また後手が角を打った対局のうち打った角が捕獲されて後手の駒損となる展開はなかったようです。1〜3回戦は過去に電王戦に現れた局面が選ばれました。また、プロ棋士の勝又清和七段や遠山雄亮六段が提供した注目の定跡形、語り草となっているプロ公式戦の局面、江戸時代の棋譜などが4回戦〜14回戦の指定局面に選ばれ、また最終15回戦の局面は初型局面を変形して先手に角2枚、後手に飛2枚を置かせた独自局面が指定されました。
予選の勝敗表を見ると、通常のリーグ戦に比べて千日手がやや多めになっている印象を受けます。中には対戦成績が2千日手となった対戦が2カード生じた局面もありました。初型から指すよりも千日手になりやすい局面がいくつかあったようです。また1勝1敗となった対戦カードの多い局面もいくつかあり、先手もしくは後手が勝ちやすい、という局面もあったと見られます(1勝1敗が多くて先手と後手がいい勝負、という局面もありました)。一方、15回戦は後手の飛2枚が先手の角2枚に戦力でまさって有利そうに思えますが、意外にも15回戦で1勝1敗だった対戦は1カードしかなく、他はほとんどが上位チーム2勝という結果でした(下位チームが2勝したのは1カードのみ)。こういった局面の巡り合わせが、順位争いに少なからぬ影響を及ぼしたと考えられます。
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