月刊将棋世界の連載「コンピュータは七冠の夢を見るか?」の、第1回、第2回に引き続く、3月号掲載の第3回の紹介です。今回は、2月号の第2回における「ボナンザメソッド」による評価関数の学習の成果を評価する内容から一転、学習の課題を採り上げています。
記事中で紹介されているとおり、「丸山スペシャル」は、第15回世界コンピュータ将棋選手権の実戦に現れたものです。世界コンピュータ将棋選手権の棋譜は、当協会のコンピュータ将棋 各種大会 棋譜集で入手することができます。丸山将棋は、この特殊な戦法を第15回選手権の2次予選で3局試み、1勝1敗1千日手の結果を残しています。なお、この指し方が世界コンピュータ将棋選手権で最初に現れたのは、第7回選手権予選のスーパー将棋 – IS将棋戦です。この棋譜も棋譜集のページで入手できますので、興味のある方はごらんください。この指し方を最初に考案し、世界コンピュータ将棋選手権実践したのは、スーパー将棋の開発者の黒田久泰さんですので、そのことにこだわるなら、この指し方は黒田スペシャルと名づけるべきかもしれません。
今回の記事は、161ページの図など、いささか極端と思われる局面で誤った形勢判断をしてしまう、というコンピュータ将棋の問題点を指摘しています。これらの課題を克服できなければ、コンピュータが人智に勝つことはできない、ということが、丁寧に説明されています。
記事では、GPS将棋が指し始めた新しい囲いや、floodgateの紹介も紹介されています。
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