Archive for コンピュータ

コンピュータ将棋専用機がやってくる

現存するコンピュータ将棋のほとんどは、パソコンソフトとして開発されています。しかし将棋もほかのアプリケーションと同様、汎用コンピュータ用のソフトとして作るよりも、将棋専用のハードウェアを製造した方がはるかに高い性能が出せます。コンピュータチェスの世界では、10年前に大規模なチェス専用ハードウェアが人類のチャンピオンに勝利しました。あの、ディープ・ブルーです。

IBMが開発したスーパーコンピュータとして知られるディープ・ブルーですが、その最大の強みはスーパーコンピュータの汎用的な並列処理能力ではなく、チェス専用のLSIを備えていたことでした。 Read the rest of this entry »

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ボナンザ開発者・保木さんのテレビインタビュー

ご紹介が遅れてしまいましたが、CS放送日テレG+の番組どれどれトークにて、ボナンザの開発者である保木邦人さんのインタビューが11月23日に放映されました。この模様が、YOMIURI ONLINE内のG+映像どれどれトークで見ることができます。ただし、間もなく見られなくなってしまうかもしれません。

読売新聞制作の番組だけあって、3月にボナンザ対戦した渡辺竜王のインタビューも番組中に挿入されています。番組の内容はボナンザと保木さんをひととおり紹介する手堅いインタビュー…と思いきや、保木邦仁の歴史と書かれたフリップの紹介が劇的に大ざっぱだったのが個人的にウケました。

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コンピュータ将棋開発者の勝負術

前回のエントリにて、GPW杯コンピュータ将棋大会2007リーグ表の勝敗が一部誤っておりましたので訂正いたしました。このときの将棋から最終第7局、大槻将棋vs棚瀬寧さん戦について今回触れておきます。といっても、前回ご紹介いたしました大槻さんの自戦記のコメントがすでに詳しく、コンピュータ将棋の技術的話題としても興味深いので、その補足という程度のものです。

人類代表の棚瀬さんは、いわずと知れた棚瀬将棋の開発者。有名なアマ強豪というわけではありませんが、大槻さんのコメントのとおり、コンピュータの弱点を知り尽くしている強敵。じっくり盛り上がる戦術でコンピュータがスキを見せるのを待ち、コンピュータの得意な激しい攻め合いを避ける…という指し方を大会中一貫して続け、コンピュータを苦しめました。しかし、GPW杯世界コンピュータ将棋選手権と同じ25分切れ負けという過酷な条件であるため完璧とはいかず、上位のコンピュータ将棋には苦杯を喫することになりました。人間にとって、LAN対局で行われているGPW杯は、指し手を決めたらすぐにパケットを送信するだけで一瞬にして指せるコンピュータに対して、操作ソフト上でマウスを動かさなければならない分持時間を消費せざるを得ない、という過酷なハンデ戦なのです。そのことに留意されたうえで、GPW杯での指し回しをご覧になれば、昨今の最先端のコンピュータ将棋に勝ちたい、と強く願っている方にとって参考になると思います。

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GPW杯将棋部門は大槻将棋が全勝優勝

ゲームプログラミングワークショップ(GPW)2007第一報にてお伝えいたしましたとおり、GPW杯コンピュータ将棋大会2007大槻将棋全勝優勝の快挙を達成しました。こちらから棋譜を見ることができます。大会当日の熱気からかなり遅れての更新になってしまいましたお詫びに、リーグ表からのリンクになっています。世界コンピュータ将棋選手権も早くこういう形式に清書しないといけませんねぇ。

今年のGPW杯は、なんと初日に大部屋のブレイカーが遮断されて停電。今回は9路盤コンピュータ囲碁大会コンピュータ5五将棋大会と、GPW杯の名で3つも大会があったため、かつてないコンピュータ数となり、大部屋の電力容量を超えてしまったようです。 Read the rest of this entry »

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GPW-07第一報: ボナンザ学習とUCTが話題の中心に

以前お知らせしたゲームプログラミングワークショップ2007(GPW-07)に行ってまいりました。とりあえず第一報は、GPW杯コンピュータ将棋大会2007大槻将棋が強豪にことごとく競り勝ち(唯一、全対戦相手が勝ち越し者)全勝優勝。おめでとうございます。

ことしのGPWは、Bonanza methodUCTが車の両輪でした。 Read the rest of this entry »

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