Archive for 将棋

第26回世界コンピュータ将棋選手権 参加者募集中

2016年5月に開催される第26回世界コンピュータ将棋選手権の参加者募集が開始されました。申込受付は来月1月末までです。

前回から変わった点のうち主なものを簡単に列挙しておきます。

  • 前回までの秒読みルールから、「フィッシャークロック・ルール」に変更されました。前回は、持時間600秒(=10分)を使い切った後は必ず1手10秒未満で着手しなければなりませんでしたが、今回は「(初手から)手番ごとに残り時間に10秒を加算する」という方式に変わったため、10秒未満で着手すれば残り時間が増加し、その後の指し手に10秒以上を消費する余地が生まれます。したがって1手あたり10秒を使い切らずに指しても無駄にならず、通信遅延に備えた予備時間を柔軟かつ無駄なく確保することもできます。前回に比べて純粋に多くの時間を使うことができます。このルール変更のために、今回使用する対局サーバプロトコルがCSAサーバ プロトコル ver.1.2.1に更新されます。
  • 会場が川崎市産業振興会館に変わりました。川崎駅から徒歩10分弱の場所(こちらにかなり親切な道案内があります)ですので、東京周辺在住者や東海道新幹線利用者にとってはかなり行きやすい場所になりましたが、千葉県からは遠くなりました。
  • 開催日時は5月3日(火、祝)〜5日(木、祝)です(曜日を除いて前回と同じです)。
  • 使用可能ライブラリは2016年1月31日時点で登録されているライブラリです。

多数の参加者・観戦者をお待ちしております。

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初代叡王に山崎八段、Ponanzaとの電王戦二番勝負へ

12月13日(日)に行われた第1期叡王戦三番勝負の第2局にて、山崎隆之八段第1局に続いて逆転勝ちを収め、三番勝負の通算成績を2連勝として第3局を待たずに優勝を決め、初代叡王の称号を獲得しました。2016年春の開催がアナウンスされている第1期電王戦にて、山崎叡王は第3回将棋電王トーナメントで優勝したPonanzaと二日制の対局を2局行うことになります。

叡王戦は、新しく生まれ変わった電王戦に合わせて今年発足したプロ棋士の棋戦です。プロ将棋の棋戦としては異例のエントリー制が採用されたため、羽生四冠や渡辺竜王などごく一部の棋士は参加を見送ったものの、現役プロ棋士の大半が参戦しました。いわゆる七大タイトルの保持者の一部も参戦したため、2007年以来の渡辺竜王以来の七大タイトルの保持者とコンピュータ将棋の対局が実現するか、という話題も提供されましたが、もうひとりの決勝進出者である郷田真隆九段(王将)が敗れ、第1期電王戦ではそれは実現しないことになりました。とはいえ、8連勝で初代叡王の座に就いた山崎八段がトップ棋士のひとりであることは疑いのないところです。

なお、今回の決勝三番勝負の2局とも、ニコニコ生放送中のコンピュータ将棋による評価値表示が終盤に大きく揺れ動いたことが話題になりました。3000を超えた数値が数手でマイナスになるなど派手な動きがあったため、大逆転、という生放送の雰囲気となりましたが、将棋は逆転の多いゲームであり、プロの公式戦としてとんでもない逆転劇であった、とまでは言えない水準のように思われます。とはいえ、難解な終盤戦で残り時間が切迫した状況では、コンピュータ将棋の判断の方が正確だ、ということは示されたのではないでしょうか。

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第3回将棋電王トーナメントはPonanzaが優勝

11月21日(土)〜23日(月、祝)に開催された第3回将棋電王トーナメントPonanzaが優勝し、賞金300万円を獲得しました。2年ぶり2度目の優勝おめでとうございます。第3代電王となったPonanzaは、郷田真隆王将山崎隆之八段との決勝三番勝負(12/6(日)、13(日)、20(日))を控えた第1期叡王戦の勝者と第1期電王戦二番勝負を戦うことになります。

今回はAperyがオープンソース化された影響が本格的に現れ、いきなり強い初参加チームが多く登場しました。しかし初日の予選リーグで上位だったシード組のうち3チームが2日目の決勝トーナメント準々決勝で敗れるなど一発勝負ならではの波乱の展開となり、ベスト4にはすべて出場2回以上のチームが残りました。そして、3局同時対局という従来にない方式で行われた準決勝と決勝をそれぞれ3勝・2勝1敗で勝ち抜いたPonanzaが優勝、nozomiが準優勝、3位決定戦を2勝1敗で制した大樹の枝(=Apery)が3位、超やねうら王が4位となりました。

準々決勝で敗れた4チームで争われた5位決定戦は、初出場の技巧が制しました。プロ棋士との対局に進出するチームは1チームに減りましたが、5位まで賞金が与えられるのは前回までと同様です。

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第3回将棋電王トーナメント、来週末の3連休に

なかなか発表されずにコンピュータ将棋ファンを焦らしていた第3回将棋電王トーナメントの出場チームが、本番8日前にあたる11月13日(金)に日本将棋連盟イベント告知ページでようやく発表されました(現時点で本家サイトにはまだ情報がないようです)。11月21日(土)~23日(月、祝)の3連休に、東京・西新宿の芸能花伝舎で行われます(今回は観覧募集はありません)。

過去2回と比べてさらに増額された賞金総額550万円(優勝300万円)のビッグトーナメント、かつ来春に予定されている第1期電王戦のコンピュー タ側代表決定戦です。これまでの団体戦から頂上決戦になり、わずか1枠となった電王戦代表権をめぐる過酷な戦いです。ハードウェアはCPUにCore i7-6700Kを搭載したPCに統一され、純粋にソフトウェアの強さで争われます。

参加者募集は終了しています。トーナメントの模様はこれまでと同様、ニコニコ生放送で中継されます。視聴にはユーザー登録とログインが必要です。

昨年と異なり、トーナメント優勝チームと電王戦で対戦するプロ棋士は未定。現在ベスト4まで決まっている、第1期叡王戦に優勝したプロ棋士と二番勝負と行う予定となっています。

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GPW杯将棋大会2015はGA将!!!!!!!!!が優勝

第20回 ゲームプログラミングワークショップ(GPW) 2015 は会場を軽井沢に移して開催され、例年通りGPW杯の名を冠したコンピュータによる各種競技大会も行われました。うち、将棋大会は4者総当たりリーグ戦で行われ、GA将!!!!!!!!!が3戦全勝で優勝しました。おめでとうございます。準優勝は今回唯一の人として参加した大森翔太朗さんでした。

今回も興味深い研究が多く発表されたGPW予稿集にインターネットでアクセスできますので、参加されなかった皆さまも是非ご覧ください。

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