Archive for 将棋

ponanza、100万円の賞金首となり対人166戦全勝

昨年の第1回将棋電王トーナメントで優勝したponanzaが、電王ponanzaに勝てたら賞金100万円!|第3回 将棋電王戦 開催記念イベントにて、強豪ひしめくアマチュア棋客と4日間で合計166局の対局を行い、すべて勝利しました。ponanzaへの挑戦者にとってはひとつでも勝利すれば賞金100万円を獲得できるビッグマッチであるため、多くの実力者が繰り返し策を凝らして挑みましたが、ついに一度たりともコンピュータ将棋を打ち破ることはできませんでした。

ルールや対局条件の詳細はイベントサイトをご覧ください。ponanza開発チームは、全勝ボーナス20万円を獲得しました。

同様の企画は昨年も行われましたが、このとき挑戦を受けて立ったGPS将棋は3度の敗戦を喫し、3人のアマ強豪が100万円を獲得しました。コンピュータ将棋強しといえども不敗を保つことが至難の業であることがこのとき示されましたが、ponanzaは数局で危うい局面を迎えながらも最後にはすべて勝ち切りました。優勢の局面では隙を見せず、また劣勢でも正確な指し手を続けて人間に楽をさせず、ミスを誘いすべて逆転勝ちしたのでした。

今回のイベントは話題性も高く、エンターテインメントとしても成功を収める一方、技術的、戦術論的、また心理学的にも注目に値する戦いが繰り広げられたと感じさせるものでした。圧倒的な強さを見せるコンピュータ将棋に対して、参加者はどこに弱点や付け入る隙を見出し、いかなる展開を想定し、最後まで優位を保つ構想を築いたか。それらをすべて跳ね返したコンピュータ将棋の何が人間と違っていたのか…。タイムシフト予約をされた方、またniconicoのプレミアム会員の方は今からでも4日間の模様をイベントサイトからたどって視聴できます。

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第24回世界コンピュータ将棋選手権は2014年5月3日〜5日開催

今年の5月3日(土、祝)〜5日(月、祝)に開催される第24回世界コンピュータ将棋選手権は、初参加予定9チームを含む45チームの参加が予定されています。

高額賞金と第3回電王戦の予選を兼ねることで大きな話題をさらった将棋電王トーナメントは、統一されたハードウェアにおけるソフトウェア同士の戦いでしたが、第24回世界コンピュータ将棋選手権はこれまでと同じく、コンピュータであれば何でも参加可能、勝つためにあらゆる技術が投入される選手権です。今年もきわめてレベルの高い内容の戦いが期待されます。

今回もまた多くの参加者に加え多くのご支援をいただき開催される第24回世界コンピュータ将棋選手権ですが、現在も引き続きご協力いただける協賛企業,協力企業を募集しております。詳細はこちらをご覧ください。当協会ではひとつでも多くのお申し出をお待ちしております。

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第24回世界コンピュータ将棋選手権 参加者募集中

当協会では、例年どおりこの年の瀬に第24回世界コンピュータ将棋選手権の参加者募集を開始いたしました。申込受付は来月1月末までです。

昨年から変わった点のうち主なものを簡単に列挙しておきます。

  • 今回の会場は、第11回〜18回選手権を開催したかずさアークです。6年ぶりの会場です。
  • 開催日時は5月3日(土、祝)〜5日(月、祝)です(曜日を除いて昨年と同じです)。
  • ライブラリ提供ルール、使用ルールがともに変更されました。詳しくは条項をよくお読みください。
  • 参加費をご送金いただく口座番号が変わりました。

詳しくは、第24回世界コンピュータ将棋選手権 参加者募集のお知らせの「昨年からの主な変更点」をご覧ください。

かずさアークは千葉県木更津市にあるコンベンションセンターです。東京都内で行われた最近5回に比べて交通の便が悪くなった、という方もおられるかと思いますが、東京駅から高速バス(アクシー号)に乗り約1時間で直接会場に着くことができます。東京方面から自家用車で来られる方は、東京湾アクアラインを利用されるのがよろしいでしょう。

多くのご参加のお申し込みをお待ちしております。

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電王トーナメント/将棋世界/第3回電王戦

将棋世界 2014年 01月号

当ブログでのご紹介は遅れておりましたが、先月行われた将棋電王トーナメントponanzaが優勝をおさめ、賞金250万円を獲得しました。

この様子が月刊将棋世界最新号の2014年1月号で10ページにわたり報じられています。世界コンピュータ将棋選手権でおなじみのチーム、久しぶりに大会に出場したチーム、また電王トーナメントが初お目見えとなったチームなど、計18チームが統一されたハードウェアにて高額賞金と第3回電王戦への出場権を争った様子が写真つきでレポートされています。

その第3回電王戦の正式な対戦カードと日程は明日、niconicoでの生放送にて発表される予定となっております。出場するプロ棋士は電王トーナメントの上位5チーム決定よりも前に公表済みでしたが、明日すべての内容が明かされることになり、改めて注目を集めることになるでしょう。生放送の視聴およびタイムシフト予約には、niconicoでの会員登録が必要になります。

実はコンピュータ将棋チームの開発はルールによりすでに終了しています。このあたりの事情については将棋世界の記事などをお読みください。これから本番までは、出場するプロ棋士がコンピュータ将棋チームへの対策に専心する段階となります。第2回電王戦に比べて大きなルール上のアドバンテージを手にしたプロ棋士チームがその優位をいかに活かすかが、新たな注目点といえるでしょう。

将棋世界は一般書店で購入できるほか、iPad版でも最新号が購入できます。iPad版には紙の本にない特典として、フルカラーの写真、盤面表示を動かす機能の2つがあり、こちらもお勧めです。

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GPW杯コンピュータ将棋はBonanzaが優勝

ご報告がたいへん遅れましたが、ゲームプログラミングワークショップ(GPW)2013中にて行われたGPW杯コンピュータ将棋大会は、Bonanzaが優勝しました。おめでとうございます。ただ、残念ながら参加2チームのみだったため単一対戦の先後2局ずつ計4局のみ(Bonanzaの全勝)の大会となりました。持時間ルールを変更した影響かもしれません。

ゲームプログラミングワークショップ(GPW)2013では例年どおり多数の興味深い研究が発表されました。今回から予稿集は電子データの形で事前に公開され、自由に閲覧できるようになりましたので是非ご覧ください(代わりに紙の予稿集は印刷されませんでしたので本の購入はできません)。2件の招待講演は将棋とストラテジーゲーム(StarCraft)でそれぞれコンピュータが人間のエキスパートプレーヤーに挑む技術をテーマとし、また将棋プロ棋士の勝又清和六段による第2回電王戦、森田和郎さんを偲ぶ会と、例年よりも「人間くささ」の増したGPWとなりました。

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