Archive for 将棋

「戦略的なアマトップ合議はコンピュータに勝てるか?」あす開催

コンピュータ将棋『アマ強力タッグvs最強コンピュータ』

先月お知らせした特別企画「戦略的なアマトップ合議はコンピュータに勝てるか?」が、あす7月24日に開催されます。アマチュア強豪のペアとコンピュータ将棋の対局2局の詳しい内容はこちらをご覧ください。ペアが会話を交わさずに交互に指すいわゆる「ペア将棋」や「ペア碁」と違って、アマチュア強豪はすべての手を2人で合議して決めることができますので、かなり強力です。

対するコンピュータは当初の予定からやや変わり、第21回世界コンピュータ将棋選手権準優勝のBonanzaと、あから2010のハードウェアをマルチコア1台にした「あから1/100」が1局ずつ対局します。2局目は合議対決ということになりますが、人間とコンピュータのそれぞれの秘術が期待できそうです。

予告されていたニコニコ生放送での中継は放送時刻がすでに決まっていますので、ニコニコ動画の会員の皆様はご確認を。現地観戦される方やご用がおありの方は上記リンクからタイムシフト予約もできます。恒例となった人間とコンピュータのエキシビション対局の新しい形が、どのような技術と示唆をもたらしてくれるか、注目しましょう。

なお、観戦者の事前申込は終了していますが、若干の当日席があるようですので、申し込み忘れた方は会場へお早めに。

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将棋世界7月号に選手権の記事

将棋世界 2011年 07月号 [雑誌]



月刊将棋世界7月号にて、第21回世界コンピュータ将棋選手権の紹介記事が掲載されています。連載「コンピュータは七冠の夢を見るか?」は好評のうちに連載を終了しましたが、記事は昨年の第20回世界コンピュータ将棋選手権と同じ松本哲平さんによる10ページの濃密な内容です。

現在の世界コンピュータ将棋選手権は、開発者が集う対局場、プロ棋士による解説会場、インターネットでの棋譜中継ブログUstreamによる対局場の映像配信と実に多面的になっており、記事中にも所狭しと各現場のエピソードが詰め込まれています。そして今年はさらにニコニコ生放送による映像中継が行われました。多数の視聴者コメントで盛り上がったニコ生も外せないということで、スタジオ解説を担当した西尾明六段のコミカルなエピソードも紹介されています。そしてもちろん、レベルが向上し続ける対局の内容も紹介しなければならない、ということで、とにかく高密度な記事になっています。近年普及したクラウドコンピューティングの技術についても書かれています。

コンピュータ将棋に詳しくない方々にはむろんのこと、開発者の皆さんや、大盤解説会に足を運ばれた熱心な将棋ファンの皆さんにも、立ち会えなかった現場を知るためにも一読をお奨めします。棋譜中継ブログニコ生のタイムシフト録画を見ながら記事を通じて往時の激闘を反芻する、というのも楽しみ方のひとつではないでしょうか。

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今年のエキシビション対局は人間が合議

毎年何らかの形で行われている、人間のエキスパートプレーヤーと世界コンピュータ将棋選手権上位者との間で行われているエキシビション対局。今年は、2人のアマチュア強豪が合議でコンピュータ将棋と対局することになりました

今回、人類代表を務める古作登さん篠田正人さんは、ともに研究者にして全国に名が轟く将棋のアマチュア強豪。同時に、かつての月刊将棋世界の連載記事「コンピュータ将棋は七冠の夢を見るか?」にて、「清水市代女流王将vs.あから2010」では人間がどのような戦略に基づいてコンピュータ将棋と戦うべきか、詳しくコメントされたお2人です。プロ棋士を含めた数々の強豪の中でも、このお2人ほど数多くコンピュータ将棋と対局し、その強みと弱点を知り尽くしている棋客は他にいないでしょう。世界コンピュータ将棋選手権も今年を含めて何度も現地観戦されていますから、コンピュータ将棋開発者の間でもお馴染みです。

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ponanzaが将棋倶楽部24に登場、東京道場「記録」破り

ネット界最大手の将棋対局サイト、将棋倶楽部24に5月10日、ponanzaが登場しました。人間の会員と次々に対局したponanzaは圧倒的な強さを見せ、一時はレーティング3211点に到達し、将棋倶楽部24東京道場の従来のレーティング最高点を塗り替えました。

この出来事はすでに毎日新聞の記事になり、検索エンジンの検索結果からも多数の反響が確認できます。Twitterでは#ponanzaというハッシュタグが生まれました。将棋倶楽部24でのリアルタイムの観戦者数は上限の1000人を軒並み突破、そんなさなかを、ponanzaは勝ち続けました。

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第21回世界コンピュータ将棋選手権者はボンクラーズ

第21回世界コンピュータ将棋選手権は、ニコニコ生放送ライブ中継のページコンピュータ将棋選手権ネット中継ブログにて報じられたとおり、ボンクラーズの初優勝で幕を閉じました。

初のニコニコ生放送が行われた最終日の決勝リーグは、ponanzaが前回覇者の激指にあっと驚く奇策をぶつけて千日手に持ち込んだかと思うと、Blunder激指ボンクラーズに土をつけるなど、決勝リーグ初進出組が健闘をみせた結果、5勝2敗と2勝5敗の間に8チームがひしめく混戦となりました。コンピュータ将棋が今年さらに強くなっているとともに、レベルの底上げも起きていることが広く示されました。Twitterからも、多数の感嘆の声が寄せられました。全対局の内容については、ライブ中継のページに残されている棋譜をご覧ください。

ニコニコ生放送のサイトでは開発者インタビューなども公開されていますので、そちらも是非ご覧ください。

次回選手権には2次予選免除・決勝リーグのみの出場枠が設けられないため、決勝リーグに進出した8チームを含む上位16チーム(2次予選リーグ13位まで)は次回は1次予選免除・2次予選からの出場となります。

最後に、決勝リーグの最終順位順の結果をどうぞ(5/8追記: 画像から表に置き換えました)。皆さん、お疲れさまでした。

5/15追記: 表の表記を見直しました。今まで一部のブラウザで大きく異なる表示になっていましたが、現在は多くのブラウザでほぼ同様に表示されるようになっていると思います。

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