Archive for 将棋

水門が切り拓く世界

前回ご紹介したshogi-server@wdoor floodgateへの参戦はその後も増え、計10チームに到達しました(同一の開発者で設定の異なるものを1チームとして数えた場合)。名を知られていなかった強い選手も含まれています。

前回、コメント欄にて付け足しのようになってしまったshogi-server@wdoorの機能について再度説明しておきます。評価値と読み筋を送る仕様に対応しているコンピュータ将棋の棋譜には、読み筋と形勢判断グラフが表示されます。グラフは以前当ブログでご紹介したSVGを使って描かれていますので、この機会にSVGに対応しているFirefoxOperaなどのブラウザに切り換えるか、AdobeCorelSVG Viewerプラグインをインストールされることをお奨めいたします。 Adobeについては、SVG Viewerプラグインのサポートは昨年限り、と以前ご紹介いたしましたが、現在も配布されているようです。

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wdoor floodgateでコンピュータ将棋の自動他流試合

昨日行われたコンピュータ将棋オープン戦は、当協会の対局サーバを用いて行われています。こちらは常時公開されており、ログインしていつでも対局が可能なのですが、はっきり言って機能が貧弱で面白くありません。

shogi-server@wdoorは、もっと充実した、CSA通信プロトコル互換の公開対局サーバです。以前から当協会の対局サーバにない機能を備えて運用されているサイトですが、第8回コンピュータ将棋オープン戦と同じ日にfloodgateモードが追加され、早速このモードを使った対局で賑わっているようです。

早い話が、たくさんのコンピュータ将棋をログインさせて適当に対戦相手を見繕ってくれるシステムです。詳しい内容は、floodgateのページをお読みください。このモードによって、将棋倶楽部24のコンピュータ将棋バージョンとして簡単に使えるサイトになりました。 Read the rest of this entry »

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第8回コンピュータ将棋オープン戦

昨日も開催をお知らせした第8回コンピュータ将棋オープン戦は、無事4回戦が行われ、柿木将棋が貫禄の4戦全勝でした。参加された皆さん、お疲れさまでした。

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第8回コンピュータ将棋オープン戦 あす開催

以前お知らせした、ネットでの第8回コンピュータ将棋オープン戦は明日、2月9日に開催されます。飛び入り参加にも対応した柔軟な形式で行われますので、気まぐれに顔を出される出場者や観戦者も歓迎いたします。飛び入りは、各試合の15分前までにお申し込みください。進行予定については、以前のお知らせをご覧ください。観戦はネットライブ中継で、進行確認は運営用掲示板で。

運営は予定通りに進行しないこともありますが、世界コンピュータ将棋選手権でのトラブル対応訓練も兼ねたオープン戦ですので、なにとぞご容赦を。

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コンピュータ将棋の頭脳 ~ 人間に追いつく日はいつ? ~

これからコンピュータ将棋の開発にチャレンジする、という意気込みで本書を手にされた方は、目次どおりの順に読まれることをお奨めいたします。自ら開発するというほどではないが、コンピュータ将棋の強さの秘密には興味がある、という方は、初章に次いで最終章から第14章あたりまでを逆向きに読んでみられると、コンピュータ将棋に親しみがわいて技術的な内容も読みやすくなるかもしれません。本書のご購入は、表紙画像をクリックすると別冊数理科学バックナンバーのページに行けますのでそちらでご注文ください。

コンピュータ将棋の頭脳・表紙本書の章立ては、前史を含めたコンピュータ将棋の進化史の時系列におおむね沿っています。18世紀につくられたチェス・オートマトン(からくり人形)に始まり、コンピュータの誕生、コンピュータ将棋の黎明。次いで将棋盤のデータ構造、探索木評価関数という基本的概念から、やがて探索順や深さを工夫し始め、証明数反証数によって長手数の詰将棋を解くようになり…と詳細な解説に移る過程は、徐々に人間のレベルに近づくコンピュータ将棋の進化を再現しているようです。前半部分はソースコードや探索木の図が多数挿入されたプログラマ向けの解説になっていますので、実際にプログラムを書きながら読み進めていくと、よりスムーズに理解が深まることでしょう。

後半は詰将棋を解くだけでなく創り始め、優れた棋譜から学び、人間のエキスパートプレーヤーとの対局に本格的に取り組み…と、顔の見える頭脳に成長し人智との交流を徐々に深めるコンピュータ将棋。締めくくりではその実力を徹底分析しています。コンピュータ将棋協会の会長を12年間務めるなど、長年コンピュータ将棋の発展に関わった著者、小谷教授東京農工大)による入魂のコンピュータ将棋評。96ページでは、トップクラスのコンピュータ将棋の個別のレーティングを、人間の5人のトッププロに加え、プロ上位2σ、プロ平均、プロ下位2σ、女流棋士、奨励会員、アマチュアトップ、アマチュアの各レーティングに交えて比較しています。これだけでも一読の価値あり、といういささか衝撃的な表になっています。なお、上位2σ、下位2σとは、受験生風に言うところの偏差値70以上、偏差値30以下に該当します。

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