Archive for 8月, 2007

番外編: ブラウザで森九段の名を正確に表記する方法

2010/7/21追記: 文字化けを生じていたため修正しました。記事掲載当初は正しく書かれていたはずなのですが、データの移行作業時にミスが生じていたようです。失礼いたしました。

SVGというあまり流行っていない形式を使って将棋盤を表現するという試みを何度かに分けて行なってきましたが、今回はその脱線ネタです。流行らないといっても、SVGはWebでどう使うかを厳格に定めたれっきとした規格があり、そのおかげで安心して使えるからこそ、ブログでお奨めできるわけです(規格化されてなくて安心できないけど便利だから使う、という技術もありますが)。

ご存じの通り、ネットワークの世界にはおびただしい数の規格が存在しています。そのほとんどはSVGよりも普及していないマイナーな技術なのですが、逆に誰もが無縁でいられないほど広く普及しているために時に多くの人を振り回してしまうような規格も存在しています。将棋の世界では、日本将棋連盟棋士の森九段の名が森けい二九段とひらがな混じりに表記されてしまうことが代表例でしょう(現在、将棋連盟の棋士紹介のページは画像で森九段のフルネームを表記していますが、ページのタイトルは「森けい二九段」になっています)。今回の話題は文字コードです。

といっても、現在では森九段のフルネームをネット上で正しく表記することは不可能ではありません。現に森 雞二と漢字表記している将棋ファンのWebサイトもいくつかあります。当ブログでも、この漢字表記を用いることを推奨いたします。ただし、ひらがな表記が使われ続けることにももっともな事情がありますので、直ちにすべてのひらがな表記を改めましょう、とまでは申し上げないことにいたします。以下、細かい説明に移ります。

Read the rest of this entry »

Comments (2)

ボナンザと勝負脳の化学反応


角川oneテーマ21 ボナンザVS勝負脳――最強将棋ソフトは人間を超えるか

渡辺竜王のブログエントリ

チェスの世界チャンピオン、カスパロフに勝利したディープブルーに触発された保木邦仁さんは、未だ人類のトップレベルに実力で追いついていない分野であるコンピュータ将棋プログラムの開発にのめりこみます。分子制御を研究する化学者としての学識と経験から、将棋の局面を分子に、指し手を分子の制御にあてはめるようにして独自の学習システムをつくりあげ、指し手の坩堝である大量の棋譜を入力します。これが作者も意図しなかったような個性的な棋風の将棋ソフト、ボナンザを生み出します。そしてインターネットでの公開、世界コンピュータ将棋選手権への出場、優勝と、まるで未知の化学反応が急速な連鎖を繰り返すように、歴史的なトッププロとの対局へと導かれていきます。

ボナンザを迎え撃つ渡辺明竜王は、ネットで公開されているボナンザが見せるさまざまな特徴のイメージを化学反応させ、逆にボナンザの棋風を徐々に解明し、綿密な対策を立てます。ところが実際に相まみえたボナンザは予想を超える化学変化を遂げて強くなっていました。渡辺竜王は苦戦を甘受して相手のミスを待つ姿勢へと変化し、大一番は終盤戦に突入します…。

Read the rest of this entry »

Comments (2)

将棋GUIソフト「将棋所」 1.0.0

将棋所 1.0.0

将棋所というお洒落な名の将棋GUIソフトが登場しました。これは任意のコンピュータ将棋の思考エンジンを登録し、対局の様子や読みの内容、形勢判断の推移などを表示してくれるもの。詳しい説明はホームページをご覧ください。

Read the rest of this entry »

Comments (1)

ブラウザにお手軽に逆さ駒を表示する方法0.3

なんとか簡易に将棋盤を表示させようという試みがうまくいかないので、ひとまず普通に将棋盤を表示してみます。

987654321
後手香.PNG後手桂.PNG後手銀.PNG後手金.PNG後手玉.PNG後手金.PNG後手銀.PNG後手桂.PNG後手香.PNG
後手飛.PNG後手角.PNG
後手歩.PNG後手歩.PNG後手歩.PNG後手歩.PNG後手歩.PNG後手歩.PNG後手歩.PNG後手歩.PNG後手歩.PNG
先手歩.PNG先手歩.PNG先手歩.PNG先手歩.PNG先手歩.PNG先手歩.PNG先手歩.PNG先手歩.PNG先手歩.PNG
先手角.PNG先手飛.PNG
先手香.PNG先手桂.PNG先手銀.PNG先手金.PNG先手玉.PNG先手金.PNG先手銀.PNG先手桂.PNG先手香.PNG

Read the rest of this entry »

Comments (5)

ブラウザにお手軽に逆さ駒を表示する方法0.2

ありがたいことにシリーズ第1回のエントリにさっそく反応あり。そこにはSVGプラグインに頼るような軟弱な話はなく、これから将棋向けの新たなツールを作ろうというお話。素晴らしい。普段のエントリにも手こずっている有様の当ブログは当分の間軟弱路線で(笑)。

前回、列挙したメリットの最初に挙げたように、逆さ駒入り将棋盤はテキストファイルのみで作られています。貼り付けてあるSVGファイルをダウンロードして中身をご覧いただければ一目瞭然のように、SVGファイルがXMLテキストで記述されており、それをHTMLページにリンクさせて表示させているからです。

SVGファイルがテキストであるため、ファイルの中に書かれている駒の文字を書き換えるだけで簡単に他の駒を作成することができます。雛形となるSVGファイルがひとつあれば、それをコピーして1箇所変更するだけで他の駒のファイルを作れますので、通常の画像ファイルよりも作成の手間が少なくて済みます。駒の文字だけでなく、駒のフォントやデザインを変更したバージョンを作りたい場合も、簡単にファイルを増やすことができます。

ただし、貼り付けたい画像をあらかじめSVGファイルとして作成しておかなければならない点は、ときどき不便に感じられることもあるかもしれません。Webページの環境によっては、SVGファイルを扱うのが不便、というケースも考えられます。また、普通に将棋盤を表示させるだけの用途なら問題ないかもしれませんが、たとえば頻繁に変化する数字やメモ、目印など、将棋の駒以外のものを補助情報として表示したい場合は、前もってファイルを作っておくのは難しそうです。

Read the rest of this entry »

Comments (1)

Older Posts »