渡辺竜王とボナンザの対局を90分間にわたって特集し、今年4月21日にNHKにて放送された、運命の一手 ~渡辺竜王VS人工知能・ボナンザ~が、(社)全日本テレビ番組製作社連盟より、第24回 ATP賞テレビグランプリ2007のドキュメンタリー部門の優秀賞を受賞したそうです。
歴史的なこの対局の後に誕生した当ブログでも、書評や学会関係の話題を通じてこの対局に触れてきましたが、やはりテレビの影響力にはまったく及びません。その番組が製作者団体から高い評価を受けたことは、コンピュータ将棋にとっても喜ばしいことなのではないでしょうか。賞は東京ビデオセンター・NHKエデュケーショナルの2社に贈られたものですが、それはコンピュータ将棋という素材あってのことであり、間接的にコンピュータ将棋の進化が評価された、と考えてよいと思います。当ブログ主から見ても、番組は人類の英知に迫る技術の凄みと、対峙するプロの戦略や思想を余すところなく、かつバランスよく伝えており、視聴者を飽きさせない一方、科学的にも高度な内容になっていました。コンピュータ将棋が社会的な評価を得ている証がまたひとつ、と言い切ってしまいましょう。
個人的には、優秀賞受賞番組に5秒間ほど出演した、と、酔っ払った時の話題にでもすることにします(笑)。