Archive for 11月 6, 2010

「清水市代女流王将vsあから2010」将棋世界にて観戦記

将棋世界 2010年 12月号 [雑誌]


月刊将棋世界12月号は、「コンピュータは七冠の夢を見るか?」特別企画として、10月11日に行われた「清水市代女流王将vs.あから2010」の8ページにわたる観戦記を掲載しています。この連載らしく、体裁は一般の将棋ファンにとっておなじみの普通の観戦記スタイルをとりつつも、コンピュータ将棋独自の考え方を所狭しと凝縮する内容になっています。対局者の清水市代女流王将と、多数のプロ棋士が現地で検討を行う控室、というおなじみの顔ぶれに加え、「あから2010」の側は、激指GPS将棋BonanzaYSSの4者が「合議」を行う模様と、さらに作戦を立てる開発者、そして勿論多数の観客と、その「登場人物」の多さでは異色の観戦記、ともいえます。

特に勝負の趨勢が決まった場面では、各「登場人物」の動向が事細かに
取材され、戦いの機微が再現されています。11月12日(金)のゲームプログラミングワークショップイブニングセッションでも、この観戦記は貴重な資料となるでしょう。

観戦記だけでなく、今号の最初のページを見開いた左側には、清水女流王将がこの対局の初手を指す場面のカラーグラビア写真が掲載されています。開幕したばかりの第23期竜王戦七番勝負第一局に勝るとも劣らない話題性の高い勝負、と認められたことを示している、という意味でも、コンピュータ将棋にとって記念すべき号といえると思います(表紙の写真には竜王戦第一局が選ばれています)。

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