チェッカーのXデーとコンピュータ将棋

Game over 窶鐀 scientists solve checkers

かつて人類史上最強のチェッカーチャンピオン、ティンズリーを破ったことで知られる、チェッカーを指すコンピュータChinookが、今年の4月にチェッカーの引き分けを読み切ったと、シェーファー教授カナダ・アルバータ大学)のグループが米国の科学雑誌サイエンス発表しました(日本語記事1, 2, 3)。

Chinookはシヌークまたはチヌークと読み、由来は北米大陸北西部の原住民シュノック族(シュノカン族)、転じてこの地に由来するいくつかの自然物を指すようです。

発表文の表紙には、棚瀬将棋の前身であるIS将棋かつての開発メンバーだった岸本助教公立はこだて未来大学)の名があります。ChinookのページUseful Algorithmsとして紹介されている研究成果の中には、岸本さんに加えて同じくIS将棋メンバーだった長井さんの名があります。これは、コンピュータが詰将棋を解く能力で人間を置き去りにする決定打となった一連の研究成果がチェッカーに生かされているためで、偶然ではありません。その話はまた長くなりますので、次の機会に譲ることにしましょう。

紹介記事は、コンピュータ将棋や囲碁の掲示板多数紹介されていますので、そちらもどうぞ。サイエンスと同様に権威のある英国の科学雑誌ネイチャーこの話題を採り上げていますが、その記事は「(チェッカーの結論がわかっても)がっかりすることは何もない。自動車が発明されたあとも人々は体を鍛えている」という、チェッカー強豪のひと言で締めくくられています。私も含め、この言葉には多くのコンピュータ将棋の関係者も同感だと思います。

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