電王戦はコンピュータ将棋がリード、ツツカナが死闘を制す

第2回電王戦第3局が本日行われ、184手で後手番のツツカナ船江恒平五段を降し、コンピュータ将棋チームが2連勝で2勝1敗と第2回電王戦で初めてリードを奪いました。

第2局以上の激闘となった本局は、無理気味に攻めさせられた第1局に近い展開となり、人間ペースの展開となりました。午後4時頃には船江五段ツツカナの玉に迫り、早い終局となるかと思われましたが、ツツカナがしぶとく受けて踏みとどまり、一瞬のスキを突いて反撃、逆転勝ちを決めたかに見えました。

しかしあと一歩というところでツツカナの玉に詰み筋が生じたためいったん受けに回らざるを得ず、1手の余裕を得た船江五段が自陣を立て直して再度優位に立ちました。しかし、決して心が折れることのないツツカナもいったん攻めを諦め自陣を立て直す手を続けました。戦いは長期戦となり、疲労と残り時間切迫で指し手が乱れた船江五段ツツカナ再度攻め、最後はわずかな差を守って激闘を制しました。

今回もマスメディアで広く報じられています(朝日新聞読売新聞など)。コンピュータは勝ったものの、得意と思われる終盤にも読みに不完全なところがあったと思われ、それがドラマティックな展開を呼んだといえそうです。両対局者ともハイレベルながら不完全であるがゆえに、感動を呼ぶ死闘であったと思います。

第2回電王戦は3局を終え残り2局。次回第4局は来週、 塚田泰明九段Puella αが対戦します。第4局の予告動画はすでに閲覧できます。第4局にはコンピュータ将棋チームの勝ち越しがかかります。上記リンクのうち動画へのリンクはniconicoへのログインが必要ですので、会員でない方はこの機会に登録されてはいかがでしょう。第4局もこれまで通りニコファーレで大盤解説会が行われますが、第2局第3局と同様にプレミアム会員は大盤解説会に無料入場できるようです。

明日は、第19回コンピュータ将棋オープン戦が開催されます。

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