ゲームプログラミングワークショップ(GPW)2007第一報にてお伝えいたしましたとおり、GPW杯コンピュータ将棋大会2007は大槻将棋が全勝優勝の快挙を達成しました。こちらから棋譜を見ることができます。大会当日の熱気からかなり遅れての更新になってしまいましたお詫びに、リーグ表からのリンクになっています。世界コンピュータ将棋選手権も早くこういう形式に清書しないといけませんねぇ。
今年のGPW杯は、なんと初日に大部屋のブレイカーが遮断されて停電。今回は9路盤コンピュータ囲碁大会、コンピュータ5五将棋大会と、GPW杯の名で3つも大会があったため、かつてないコンピュータ数となり、大部屋の電力容量を超えてしまったようです。幸いにして、GPWのポスターセッション会場に割り当てられている隣の小部屋の電源が別のブレイカーで管理されていたため、9路盤囲碁大会をそちらに移動していただくことで負荷を分散させることができ、無事3大会とも継続されました。
世界コンピュータ将棋選手権では、充分な電力容量が確保されているかずさアークを会場にしており、当協会でも念入りな対策を毎年とっております。ですので世界選手権には安心してお越しいただきたいのですが、GPWでの電力不足はさすがに想定しておりませんでした。GPW杯という名でありながら実際には優勝杯はおろかお祝いひとつ出ないこの大会に、わざわざ重たいデスクトップPCを持ち込まれた気合満点の出場者もいらっしゃいまして、そのことも消費電力増大の一因だったようです。ありがたいことですが、次回からは残念ながらノートPC限定の大会ということにせざるを得なくなるかもしれません。
GPW-07の参加者数が史上最多だったのは大会が3つもあったからではないか、との声もあり、トラブルはあったものの今年も有意義なイベントだったと思います。なお、2回戦のGPS将棋 vs まったりゆうちゃん は、コンピュータの大長考でいったん終了したと判断され、打ち切られましたが、その後LANケーブルが一時的に抜ける事故があったことが中断の真因らしいとわかり、引分扱いとさせていただきました。不手際をお詫びいたします。
ハプニングばかりお伝えするレポートになってしまいましたが、 実は豪華メンバーが出場するGPW杯での大槻将棋の優勝、しかも勝ち越しているすべての出場者と対局しての全勝は偉業です。主催者が報告をさぼっている間に大槻さんの自戦記がいち早く公開されていますのでぜひご一読を。ボナンザ学習法がようやく結果につながったようで、GPW-07はイベントでも最新研究の優秀さが立証されたワークショップとなりました。当ブログでも、今大会の対局の内容についていずれ部分的に触れたいと思っております。
では皆様、来年またお会いしましょう。
コンピュータ将棋協会blog said
コンピュータ将棋開発者の勝負術…
前回のエントリにて、GPW杯コンピュータ将棋大会2007リーグ表の勝敗が一部誤っておりましたので訂正いたしました。このときの将棋から最終第7局、大槻将棋vs棚瀬寧さん戦 (more…)